2026年1月から放送されたNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で、主人公・小一郎の幼なじみ「直」を演じた白石聖さん。夏には『一次元の挿し木』でヒロインを務め、10月からは13年ぶりに復活した『救命病棟24時』に研修医役で出演しています。始まりは高校2年生の夏、東京・原宿の竹下通りで受けたスカウトでした。デビューから10年目の2026年、白石さんは話題作に続けて名前を連ねています。
吹奏楽にバンド 神奈川県で過ごした白石聖さんの学生時代
白石聖さんは1998年8月10日、神奈川県で生まれました。中学時代は吹奏楽部に入り、ドラムなどの打楽器を担当していました。高校では軽音楽部でバンドを組み、ギターを弾いていたそうです。
音楽好きはいまも変わりません。好きな音楽として、クリープハイプ、椎名林檎さん、大森靖子さん、ORANGE RANGEなどを挙げ、アニメソングもよく聴くと話しています。
高校時代にはアルバイトも経験しました。2019年にガストのCM「麺屋ガスト」でファミリーレストランのクルー役を演じた際には、そのころの経験を思い出したと振り返っています。打楽器にギター、そしてアルバイト。部活動や働く経験を重ねた学生時代は、のちに演じるさまざまな役の引き出しにもなっていきます。地元とのつながりでは、2019年の第25回参議院議員通常選挙で神奈川県のイメージキャラクターも務めました。
高校2年の夏に竹下通りでスカウト 白石聖さんのデビュー
芸能界に入るきっかけは、高校2年生の夏に竹下通りで受けたスカウトでした。その後、芸映プロダクションに所属し、2016年6月にテレビ朝日のドラマ『AKBラブナイト 恋工場』第13話「噂の転校生」で女優デビューを果たします。
同じ2016年の7月には、TBSの連続ドラマ『仰げば尊し』に十亀聖役で出演しました。デビューしたその年のうちに、連続ドラマの現場を経験したことになります。
2017年には、テレビ東京の『孤独のグルメ Season6』第4話でみゆ役、NHKの『植木等とのぼせもん』、日本テレビの『先に生まれただけの僕』で加賀谷瑠美役と、局をまたいでドラマに出演しました。映画『きょうのキラ君』『ハルチカ』に出演し、The Super Ball「明日、君の涙が止む頃には」や湘南乃風「ダンシングマップ / Summer Holidays」のミュージックビデオにも登場しています。モスバーガーやキリン「午後の紅茶」、ポケモンカードゲームのCMで、白石さんの顔を覚えた人も多いかもしれません。
あわせて読みたい:江口洋介の生い立ちと軌跡はこちら
ヒロイン役が続いた2018年と2019年
2018年になると、目立つ役が一気に増えます。4月からの日本テレビ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』で藤堂真冬を演じ、10月からの『PRINCE OF LEGEND』ではヒロインの成瀬果音を務めました。この役は2019年3月公開の映画版にも引き継がれています。12月からはBSスカパー!の『I”s』でヒロインの葦月伊織を演じました。
2019年2月からの東海テレビ『絶対正義』では、高規範子の高校時代と高規律子の二役を担当しました。この作品で、第15回コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受賞しています。
同じ2019年には、結婚情報誌『ゼクシィ』の12代目CMガールに選ばれました。3月には九州朝日放送の『福岡恋愛白書14 天神ラブソング』で緒方未来を演じ、テレビドラマで初めて主演を務めています。2018年4月からは文化放送のラジオ番組『白石聖のわたくしごとですが…』でパーソナリティを担当し、番組は2022年3月まで続きました。
ほかにも2019年は、NHKの『だから私は推しました』で栗本ハナを演じ、『世にも奇妙な物語 ’19秋の特別編』の「恵美論」では主演の吉村恵美を務めました。フジテレビ『ザ・ノンフィクション』の「情念の男〜ギリヤーク尼ケ崎〜」ではナレーションも担当しています。
連続ドラマ初主演から配信作品まで 広がっていった役柄
2020年8月、東海テレビ・フジテレビ系のオトナの土ドラ『恐怖新聞』で小野田詩弦を演じ、連続ドラマで初めて主演を務めました。2021年には毎日放送の『ガールガンレディ』で主演の立花小春を演じ、フジテレビの『推しの王子様』では古河杏奈役で出演しています。映画では、2021年6月公開の『胸が鳴るのは君のせい』でヒロインの篠原つかさを演じました。
2022年のNHK『しもべえ』ではヒロインの鴨志田ユリナを、2023年のNHKドラマ『大奥』では「8代・徳川吉宗×水野祐之進 編」でお信を演じました。同じ2023年にはTBSの『フェルマーの料理』で魚見亜由を演じ、12月にNetflixで配信が始まった『幽☆遊☆白書』では雪村螢子役を務めています。
2024年は日本テレビの『新空港占拠』で犬(岩槻澪)、テレビ東京の『しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事』で加賀見灯を演じました。2025年6月に配信が始まったAmazon Prime Videoの『私の夫と結婚して』では江坂麗奈を演じています。ラブコメから時代劇、アクション、サスペンスまで、作品の色に合わせて役の幅を広げてきました。
大河ドラマ『豊臣兄弟!』で演じた幼なじみの直
2025年5月、白石さんは所属事務所をフラームに移しました。同じ月に、2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』への出演が発表されます。豊臣秀吉の弟・秀長の生涯を描く作品で、白石さんが演じたのは、仲野太賀さん演じる主人公・小一郎の幼なじみ、直です。直は本作オリジナルの人物で、白石さんにとっては初めての大河ドラマでした。
白石さんは直について「直は男勝りな性格なので、表情や会話のテンポ感などで彼女の強さを表現できたらいいなと思いながら演じています」と話しています。第1回では野盗に襲われる場面があり、本人も「直は思いっきり野盗にビンタをします(笑)」と明かしていました。直のような女性について、白石さんは「あの時代には直のように、大切な人の帰りをただ待つことしかできない、そんな女性がたくさんいたんじゃないでしょうか」とも語っています。
故郷を出て小一郎についていく直の気持ちについては、「その笑顔を見ているだけで、小一郎のことを信頼できたし、ついていきたいと感じられました」とコメントしています。仲野さんと、藤吉郎役の池松壮亮さんについては「想像以上の熱量に引っ張っていただいている感覚があります」と語りました。藤吉郎と小一郎のどちらが好きかという話では「私も小一郎派です(笑)」と答えています。直は第1回から第9回まで登場し、物語の序盤を支えました。
『一次元の挿し木』で演じた物語の鍵を握るヒロイン
大河ドラマに続き、7月からは読売テレビ・日本テレビ系の『一次元の挿し木』で、物語の鍵を握るヒロイン・石見崎唯を演じました。主演は山田涼介さんで、松下龍之介さんの小説をもとにした作品です。9月にはHuluでオリジナルストーリー「log.0の後始末」も配信されました。
唯は、物語が進むにつれて見え方が大きく変わっていく人物です。2026年8月のリアルサウンドのインタビューで、白石さんは本心をどこまで見せるかの加減について「その『抱えているものをどれくらい表に出すか』という塩梅の調整が、すごく悩ましかったです」と振り返り、「個人的にはまだまだ正解を模索している最中ですが、それくらい密度の濃い重厚な作品に携われているという手応えもあります」と続けています。ドラマでは初共演となった山田さんについては「作品全体を引っ張っていこうとする姿勢がとても刺激になっています」と話しました。
ヒロイン役が続くことについては、「『ヒロインとして』というよりは、常に『一人の役者として』その役にどう向き合うかを考えています」と語っています。
13年ぶりの『救命病棟24時』 白石聖さん初の医師役
10月12日からは、フジテレビ系『救命病棟24時』第6シリーズに出演中です。1999年に始まった医療ドラマの、2013年以来13年ぶりの新シリーズで、江口洋介さんと松嶋菜々子さんがダブル主演を務めます。白石さんが演じるのは、救急科の研修医2年目・柊木亜美良。将来は美容外科のクリニックを開くと決めていて、“医師インフルエンサー”を目指して美容とSNS投稿に励む人物です。
白石さんにとっては初めての医師役です。江口さん、松嶋さんとの共演について「お2人とご一緒できる時間は、とても貴重な経験だと感じています」とコメントし、役の見どころについては「その経験を通して少しずつ変化していく心情や成長が、この役の見どころだと思います」と話しています。
2026年は1月にニッポン放送『白石聖のオールナイトニッポンX』でパーソナリティを務め、CMではサントリー「オールフリー」や東急リバブルなどにも出演しています。
イラストと編みものと猫 白石聖さんの素顔とこれから
趣味はイラストで、特技は編みもの。2023年にはMBSの『プレバト!!』に水彩画の特待生として出演しました。12歳のころから猫と暮らしていて、猫のいない生活は想像できないと話しています。名前や見た目から「癒やし系」と言われることもありますが、本人は、素顔は毒舌でサバサバしているほうだと明かしています。2020年からはカラオケのDAM CHANNELで17代目MCを務め、写真集は2020年の『白石聖 2016-2020』、2024年の『unveil』の2冊を出しています。
先のことを細かく決めるタイプではない、とも語っています。「そもそも、自分の中で『こうなっていきたい』という具体的な将来のビジョンを細かく組み立てるタイプではなくて」。目の前の作品に全力を注いできたことが、いまの活躍につながっているのでしょう。
デビュー10年目を迎えたことについては、実感が湧かずに焦ったと笑いながら、「自分らしくこの先も歩んでいけたらいいなと思います」と話しました。救命の現場で少しずつ変わっていく柊木亜美良を、白石さんがどう演じていくのか。月曜夜の放送から目が離せません。


コメント