上坂樹里の経歴、ミスセブンティーンに四度挑んだ少女から朝ドラ『風、薫る』ヒロインへ

上坂樹里さんは神奈川生まれ、新体操と生徒会に打ちこんだ子ども時代

2026年春、NHKの連続テレビ小説『風、薫る』で、見上愛さんとW主演をつとめた上坂樹里さん。2,410人が参加したオーディションを勝ちぬいてつかんだ役でした。けれど、ここまでの道は一直線ではありません。モデルとしてのスタートは小学生のころ。Seventeenの専属モデルには四度目の挑戦で合格し、少しずつ演技の場を広げてきた人です。

上坂樹里さんは2005年7月14日、神奈川県で生まれました。三姉妹の末っ子です。小さいころはお姉さんのお下がりをよく着ていて、ファッションにはあまり関心がなかったそうです。その一方で芸能界へのあこがれはあり、アイドルになることを夢みた時期もありました。

小学2年生から6年生までは新体操に取り組みました。学校では小学校で児童会の会長、中学校では生徒会の副会長と会長をつとめています。人前に立ち、みんなをまとめる役を自分から引き受けてきた子ども時代だったことが伝わってきます。

緊張で名前を言い忘れた日から、上坂樹里さんのモデルの道が始まった

芸能の世界への入口は、エイベックスが主催する中学生までを対象としたエンタメコンテスト「キラチャレ2017」でした。上坂樹里さんはここでモデル部門の審査員特別賞を受けます。

同じ2017年には「TOKYO GIRLS AUDITION 2017」にも参加しました。二次審査では緊張のあまり、名前と年齢を言い忘れてしまったといいます。それでも審査は進み、ファイナリストとして、さいたまスーパーアリーナのランウェイを歩きました。大きな舞台を歩いたこの日は、上坂樹里さんにとって忘れられない経験になったことでしょう。

2018年には第5期ジュエルナガールに選ばれ、『プチ☆コレ8』で初めてお披露目されました。その後はカタログモデルなどをつとめ、少しずつ撮影の現場に慣れていきました。

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南青山少女隊から、四度目でつかんだミスセブンティーン

2019年、エイベックスに所属する6人で動画配信のユニット「南青山少女隊」が結成され、上坂樹里さんもメンバーに選ばれました。カメラの前で話し、見てくれる人に届けるという仕事を、この時期に重ねています。ユニットは2020年12月に卒業しました。

同じころ挑みつづけていたのが、Seventeenの専属モデルオーディションです。一度や二度ではなく、挑戦は四度におよびました。そして「ミスセブンティーン2021」で、ついに合格をつかみます。2021年8月18日、オンラインで開かれた「Seventeen夏の学園祭2021」で、上坂樹里さんをふくむ5人の合格者がお披露目されました。

あきらめずに同じ扉をたたきつづけたこの経験は、上坂樹里さんの歩みを語るうえで欠かせない出来事です。Seventeenの専属モデルは、2026年9月1日発売の秋号で卒業するまで、約5年間つとめました。

『生理のおじさんとその娘』と『いちばんすきな花』で注目を集める

ミスセブンティーンに選ばれた2021年、LINE NEWSで配信されたドラマ『そらぞら』で女優デビューをはたします。2022年5月9日には、VISIONで配信されたショートドラマ『可愛くなったらさようなら』でナナ役を演じ、ドラマ初主演。同じ年の10月10日には、NHK総合『ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち』第2話で北林谷栄役とレポーターを演じ、地上波のテレビドラマに初めて出て、いきなり主演をつとめました。

2023年3月24日にNHK総合で放送された特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』では、主人公の娘でヒロインの光橋花役を演じます。この作品は東京ドラマアウォード2023で作品賞(単発ドラマ部門)を受け、上坂樹里さんも授賞式に出席しました。

同じ年の11月30日には、フジテレビ系木曜劇場『いちばんすきな花』第8話で、民放のドラマに初出演します。演じたのは、物語の大切な人物・志木美鳥の中学生時代でした。整った顔立ちと透明感のある自然な美しさが注目され、「可愛い」と話題を集めました。12月27日にはNHK総合『あれからどうした』第2話「久保家の隠しごと」でヒロインの久保絵梨花役も演じています。

『ビリオン×スクール』『御上先生』、連続ドラマで役を重ねた2024年と2025年

2024年2月には日本テレビ『となりのナースエイド』第7話に香澄役で出演。7月からはフジテレビ系金9ドラマ『ビリオン×スクール』で梅野ひめ香役を演じ、連続ドラマに初めてレギュラー出演しました。FODではオリジナルストーリーも配信されています。

2025年は出演作が一気にふえた年です。1月からはTBS『御上先生』で東雲温役、NHK BSなどの『TRUE COLORS』では立花海咲の中高生時代を演じました。6月にはNHK-FMの「青春アドベンチャー」『リフレイン -私とおじいちゃんの捜査ノート-』で主演の相川夏希役をつとめ、声だけのお芝居にも挑んでいます。

8月14日には、TBSの戦後80年特別番組『なぜ君は戦争に? 綾瀬はるか×news23』のドラマパートで、主演の芳子役を演じました。9月からはNHK総合『いつか、無重力の宙で』で日比野ひかりの高校時代を、12月12日公開の映画『ロマンティック・キラー』では高峯咲姫役を演じ、映画の世界にも足を広げました。

朝ドラ『風、薫る』で上坂樹里さんが演じた大家直美

2025年6月、2026年度前期の連続テレビ小説『風、薫る』で、見上愛さんにつづくもう一人のヒロインに上坂樹里さんが決まったことが発表されました。オーディションの参加者は2,410人。舞台は文明開化が急速に進む明治時代で、まだ知られていなかった看護の世界に飛びこんだ二人の女性を描く物語です。

上坂樹里さんが演じた大家直美は、生まれてまもなく母親に捨てられ、キリスト教の牧師に育てられた女性です。神も人も心から信じきれず、たよりにするのは自分の力と運。目的のためには多少のうそやズルもいとわない、したたかさを持った人物として描かれました。見上愛さんが演じる一ノ瀬りんと、バディとして歩んでいきます。

発表のとき、上坂樹里さんは「初めてオーディションの結果を聞いたときは頭が真っ白になりました。」と話しています。そして「私はこのお仕事をはじめてからずっと、夢を聞かれたときは『朝ドラのヒロインになる』と言い続けてきました。」とも語りました。言いつづけてきた夢を、自分の手でかなえた瞬間でした。『風、薫る』は2026年3月30日から9月25日まで放送されました。

「私と正反対の人」と語った役と、見上愛さんとの出会い

大家直美について、上坂樹里さんは「私と正反対の人だなというふうに感じています。すごく人間味にあふれていて、ずる賢いところもあります。」と話しています。そのうえで、強さや優しさもふくめて「人間味あふれる人」だと受けとめていました。

W主演の見上愛さんについては「見上さんは太陽のような方だなと思っています。」とひと言。初めて会ったときはとても緊張していたものの、顔合わせでやさしく話しかけてもらったそうです。「見上さんの胸を借りながら精一杯演じたいです」という言葉からは、先輩への信頼が伝わってきます。

昔の時代を生きることも、看護師を演じることも、すべてが初めて。そんな中で「大家直美とともに私自身も一緒に成長していけるように撮影にのぞみたいと思います。」と語り、「見てくださっている方に温かくて優しい風を毎朝、お届けできるように精一杯頑張ります」としめくくりました。

写真集『日日是好日』とCM、上坂樹里さんのこれから

ドラマの外でも、上坂樹里さんの活躍の場は広がっています。20歳の誕生日にあたる2025年7月14日には、1st写真集『日日是好日』(幻冬舎)を発売しました。2023年の『ポラリス』、2026年4月の『萌し、ひそやかに。』とデジタル写真集も出しています。

若手俳優の登竜門とされるJR東日本「JR SKISKI」では、2025-2026年シーズンのヒロインに起用されました。このCMの撮影が、スキーへの初めての挑戦だったそうです。ほかにも大塚製薬「オロナミンCドリンク」、ロート製薬「メラノCC」、アダストリア「niko and…」、花王「ハミングフレア」などのCMに出演。Saucy Dog「この長い旅の中で」、Uru「プラットフォーム」などのミュージックビデオにも出ています。

2026年6月5日には映画『山口くんはワルくない』が公開され、和久ほのか役を演じました。2027年3月5日には、野村康太さんとW主演で小玉星凪役を演じる映画『不可抗力のI LOVE YOU』の公開も予定されています。緊張で名前を言い忘れた少女は、夢だった朝ドラのヒロインを経て、新しい作品の真ん中に立とうとしています。上坂樹里さんが次にどんな役を見せてくれるのか、楽しみに待ちたいところです。

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