
竜星涼さんの原点は、サッカーに夢中だった少年時代
竜星涼さんは2023年の日曜劇場『VIVANT』で新庄浩太郎を演じ、2026年7月に放送が始まった第2シーズンにも同じ役で出演している俳優です。戦隊ヒーローの主演を務め、パリ・コレクションにも出演してきました。そんな竜星さんも、スカウトされる前はパティシエを目指していたそうです。
竜星さんは1993年3月24日生まれです。出生地は山形県で、東京都武蔵野市の出身です。身長は183cmあります。
少年時代の竜星さんが熱中していたのはサッカーでした。小学校から中学3年生まで、ボールを追いかけるサッカー少年だったそうです。同じチームには、のちにサッカー日本女子代表、なでしこジャパンの選手になる岩渕真奈さんもいました。
趣味にはサッカーとバスケットボールを挙げていて、特技は走り高跳びです。体を動かすことが好きな少年の姿が、こうしたプロフィールからも伝わってきます。
パティシエ志望の竜星涼さんを変えた一冊『成りあがり』
スカウトされる前の竜星さんは、パティシエを志望していました。将来はフランスで修業したいとも考えていたそうです。ただ、高校2年生の夏の竜星さんは、将来やりたいことが何も見つからない状態にありました。
その夏に手渡されたのが、矢沢永吉さんの著書『成りあがり』です。渡したのは、矢沢さんのファンだったお母さんでした。
当時の竜星さんと同じくらいの年齢で広島から上京した矢沢さんの、ギラギラした世界に、竜星さんはどんどん引きこまれていきます。一気に読み終えると、それまで感じたことのないエネルギーが体の内側から湧き上がってくる気がしたといいます。
竜星さんはこの本をずっとバイブルと呼んでいます。2022年6月10日にNHK総合『あさイチ』へ出演したときには、私物の『成りあがり』を披露しました。ずっと持ち歩いていたので初代は破損してしまい、持っていたのは二代目だと話しています。一冊の本をそこまで読みこむ姿に、最初の出会いの大きさが表れています。
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竜星涼さんが原宿でスカウトされ、俳優デビューするまで
何か光をつかみたい。そんな思いを胸に原宿を歩いていたとき、竜星さんは俳優にならないかと声をかけられます。2009年の夏、美容院へ向かう途中の竹下通りでの出来事でした。
2010年1月、竜星さんは研音に正式に所属します。この事務所を選んだ理由のひとつに、テレビドラマ『ビーチボーイズ』の存在がありました。作品のファンだった竜星さんは、主演の反町隆史さんと竹野内豊さんが在籍する事務所なら、お二人に会えるかもしれないと考えたそうです。
同じ年の4月期のドラマ『素直になれなくて』で、竜星さんは俳優としてデビューします。役は、上野樹里さんが演じる水野月子の教え子、高橋正文でした。プロデューサーの中野利幸さんは竜星さんの応用力と空気になじむ早さをたたえ、回を重ねるごとに上手くなっていく様子に、役者としての勘のよさを見ていました。
その後も『ハンマーセッション!』の広瀬巧海、『秘密』の相馬春樹、『桜蘭高校ホスト部』の猫澤梅人と、役を重ねていきます。2012年2月にはスタジオライフの公演『OZ』のムトー役で、初めての舞台にして初主演を経験しました。翌3月の『ライアーゲーム -再生-』の下原田オサム役は、映画への初出演です。
『獣電戦隊キョウリュウジャー』の桐生ダイゴで初めての主演ドラマへ
大きな転機になったのが2013年です。2月に始まったスーパー戦隊シリーズ『獣電戦隊キョウリュウジャー』で、竜星さんは桐生ダイゴ、キョウリュウレッドを演じました。これがテレビドラマの初主演です。岩泉猛志ノ介の役も、名前を出さずに演じています。
同じ年の8月に公開された『劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック』は、映画の初主演作になりました。初めての写真集『Ryusei』とDVD『King in Guam』も2013年に発売されました。
撮影の現場では、危険なアクションシーンを含めてさまざまな経験ができることを楽しんでいたそうです。監督からスタントを使わずに竜星さんで撮ると言われると、うれしかったと振り返っています。唯一つらかった撮影に挙げたのは、冬に水面に倒れているシーンでした。
桐生ダイゴとの付き合いは、放送が終わったあとも続きます。2014年の『帰ってきた獣電戦隊キョウリュウジャー 100 YEARS AFTER』、2018年のYouTube作品『獣電戦隊キョウリュウジャー ブレイブ33.5』で主演を務め、2023年の『王様戦隊キングオージャー』では声で登場しました。2024年の『王様戦隊キングオージャーVSキョウリュウジャー』にも桐生ダイゴとして出演しています。
パリ・コレクションと劇団☆新感線、竜星涼さんが挙げた人生の転機
竜星さんは人生の転機を四つ挙げています。『成りあがり』に出会ってスカウトされたこと、戦隊ヒーローの主役を演じたこと、パリ・コレクションでファッションモデルに挑戦したこと、そして劇団☆新感線の舞台に出演したことです。
パリ・コレクションへのデビューは2016年1月の『Yohji Yamamoto HOMME 2016-2017AW Paris Collection』でした。パティシエを目指していたころに修業先として考えていたフランスへ、違う形ではあるものの来ることができてうれしかったと語っています。翌2017年には『Y-3 Fall/Winter 2017-2018コレクション』で、2度目の出演を果たしました。
舞台の転機は2018年の『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』で、竜星さんは夢三郎を演じました。劇団☆新感線の公演には2021年の『狐晴明九尾狩』でも虹川悪兵太の役で立っています。
舞台の仕事はほかにも続きます。2020年の『大地 (Social Distancing Version)』ではPARCO劇場などでツベルチェクを演じ、2023年の『ガラパコスパコス〜進化してんのかしてないのか〜』では主演を務めました。2025年にはシス・カンパニー公演『昭和から騒ぎ』に出演し、世田谷パブリックシアターから函館市民会館まで各地の劇場をまわっています。
『ひよっこ』から『ちむどんどん』へ、連続テレビ小説で広がった名前
テレビドラマで注目されるきっかけになったのは2017年です。連続テレビ小説『ひよっこ』で綿引正義を、『小さな巨人』で中村俊哉を演じました。ここから出演作がぐっと増えていきます。
2018年の『アンナチュラル』では木林南雲を、同じ年の『昭和元禄落語心中』では有楽亭与太郎を演じました。木林南雲は2024年の映画『ラストマイル』でふたたび演じています。2019年には『メゾン・ド・ポリス』の瀬川草介、『同期のサクラ』の清水菊夫を演じ、2020年の『テセウスの船』では長谷川翼の役で出演しました。
主演作も増えていきます。2018年に配信ドラマ『紺田照の合法レシピ』の紺田照を、2019年に『都立水商! 〜令和〜』の石綿直樹を演じました。声の仕事では同じ2019年公開のディズニーアニメーション映画『トイ・ストーリー4』で、先割れスプーンから生まれた手作りおもちゃの男の子、フォーキーの声を担当しています。
2022年にはふたたび連続テレビ小説に出演します。『ちむどんどん』で演じたのは比嘉賢秀です。放送後に作られたスペシャルドラマの「賢秀望郷」編では主演を務めました。2023年には『スタンドUPスタート』で三星大陽を演じ、主演を重ねています。
『VIVANT』の新庄浩太郎と、オフィスにのでの新しい出発
2023年7月に始まった『VIVANT』で竜星さんが演じたのが、新庄浩太郎です。警視庁公安部、外事第4課の諜報員という立場の役で、2026年7月26日に放送が始まった第2シーズンでも同じ役を演じています。リアルサウンドが伝えたコメントでは作品の規模について「この作品ならではのスケール感です。」と話しました。
映像の仕事も続きます。2023年の映画『Gメン』では瀬名拓美を、2024年の大河ドラマ『光る君へ』では第16回から最終回まで藤原隆家を演じました。2024年の『ACMA:GAME アクマゲーム』では上杉潜夜を、同じ年の『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』では八木莉可子さんとのダブル主演で渡良瀬貴一を演じています。
2025年には映画『ショウタイムセブン』の安積征哉、『九龍ジェネリックロマンス』の蛇沼みゆきを演じました。2026年3月に配信が始まったFODの『なんでもないトマトなのに』では、主演で那須冬矢を務めています。
活動の拠点にも動きがありました。2026年8月31日に研音を退所することを発表し、10月1日には二宮和也さんの個人事務所「オフィスにの」に所属することが発表されます。竜星さんはコメントの中で「守るためではなく、攻めるための新しいスタートです。」とつづりました。
竜星涼さんの素顔と、これからの作品
竜星さんの名前について、意外な話があります。本名などは公表していませんが、2025年2月9日に放送された『おしゃれクリップ』で、竜星は下の名前だと明かしました。
『ビーチボーイズ』への思いも事務所選びの理由のひとつにし、『成りあがり』を二代目まで持ち歩く。竜星さんの歩みには、好きなものをまっすぐ追いかける姿がたびたび顔を出します。修業先に考えていたフランスのパリ・コレクションにモデルとして出演した話にも、その歩みの意外さがよく出ています。
これからの作品も続きます。2026年の『トイ・ストーリー5』でも、フォーキーの吹き替えを担当しました。映画『負けへんで』は2026年11月13日の公開が予定されていて、竜星さんは東幸紀を演じます。実際の事件を当事者の山岸忍さんがつづった文春文庫の同名の本をもとにした作品で、主演は内野聖陽さんです。
原宿でスカウトされてから、俳優、ヒーロー、モデル、声の仕事と、竜星さんは活動の場を広げてきました。新しい事務所に移った竜星涼さんが次にどんな役を見せてくれるのか、楽しみに待ちたいところです。
写真: Norio NAKAYAMA from saitama, japan / CC BY-SA 2.0 (Wikimedia Commonsより)


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