浜辺美波さん、歯科医を目指した石川の少女が大河の寧々と『ゴジラ-0.0』へ

浜辺美波 女性芸能人
写真: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)
浜辺美波の写真

石川県で育った浜辺美波さん、はじめの夢は歯科医

2026年は、大河ドラマ『豊臣兄弟!』の寧々役、そして11月3日公開の映画『ゴジラ-0.0』と、大きな作品が続く年になりました。浜辺美波さんは2000年8月29日生まれ、石川県の出身です。所属は東宝芸能で、女優のほか声優やモデルとしても活動しています。

子どものころの夢は、女優ではありませんでした。東宝シンデレラオーディションに応募したころの志望は歯科医だったそうです。さらに小さいころはお手玉が好きで、シルク・ドゥ・ソレイユにもあこがれていたといいます。

石川県では硬筆習字の特選賞を受けたことがあり、中学時代は吹奏楽部でフルートを担当していました。地元の郷土料理では「真鱈の卵の煮つけ」が好きで、金沢で好きな場所に金沢21世紀美術館を挙げています。画面の印象とはまた少しちがう、地元に根っこのある素朴な一面が見えてきます。

名前は本名です。「みなみ」は漫画『タッチ』のヒロイン、浅倉南に由来します。芸名のような本名を持つ芸能人の一人としても、よく名前が挙がります。

長澤まさみさんへのあこがれからつかんだ東宝シンデレラの賞

芸能界に入るきっかけは、2011年の第7回東宝シンデレラオーディションでした。浜辺さんの家族は全員が、同じ東宝芸能の先輩である長澤まさみさんのファンでした。地元の新聞でオーディションの募集を見つけ、長澤さんがこのオーディションの出身だったことから、だめでもともとの気持ちで受けたといいます。

結果はニュージェネレーション賞の受賞です。この回には、上白石萌音さん、上白石萌歌さん、山崎紘菜さんも参加していて、同じオーディションから芸能界に入った同期にあたります。

受賞後は東宝芸能のシンデレラルームに入り、同じ2011年に映画『アリと恋文』で主演の文香役を演じて女優デビューしました。歯科医を目指していた小学生が、その年のうちにスクリーンの真ん中に立ったことになります。

目標にする俳優として、浜辺さんは長澤まさみさんのほか、髙嶋政宏さん・髙嶋政伸さん兄弟や司葉子さんの名前も挙げています。事務所の先輩たちの背中が、早くから道しるべになっていたのですね。

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子役時代に重ねたドラマと映画の小さな役

デビューしてからしばらくは、主役の幼いころや、出番の限られた役が続きました。2012年には映画『逆転裁判』で綾里千尋の幼少期を演じ、TBSのドラマ『浪花少年探偵団』では朝倉奈々役で出演しています。題名に石川県の能登の名前が入ったWebドラマ『能登の花ヨメ、それから』では、炭田みなみ役を演じました。

2013年にはフジテレビの『女信長』で御市の幼少期を演じ、2014年には『僕のいた時間』で桑島すみれ役、テレビ朝日の『松本清張〜坂道の家』では杉田りえ子の中学時代を演じています。同じ2014年には映画『世田谷区, 39丁目』にも出演しました。

2015年には、NHKの連続テレビ小説『まれ』の第19話から第21話に桶作麻美役で登場しています。同じ年には映画『エイプリルフールズ』や、フジテレビのドラマ『無痛〜診える眼〜』の南サトミ役にも出演し、『無痛』では第2回コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受けました。

この年の5月25日には、1st写真集『瞬間』も発売しています。小さな役をひとつずつ重ねながら、少しずつ名前が知られていった時期です。

めんま役と『咲-Saki-』で見えてきた主役の顔

流れが大きく変わったのは、2015年9月21日放送のスペシャルドラマ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』でした。浜辺さんはヒロインの本間芽衣子、通称めんまを演じました。人気アニメの実写化で、このめんま役をきっかけに、浜辺さんの名前は一気に注目を集めます。

翌2016年には、小林立さんの人気麻雀漫画を実写化したドラマ『咲-Saki-』で主人公の宮永咲を演じ、テレビドラマに初主演しました。2017年2月には劇場版も公開されています。のちに作られた『咲-Saki-阿知賀編』では、咲の姉である宮永照を演じました。

同じ2016年には、ドラマ『必殺仕事人2016』のお絹役や、アニメ『ONE PIECE 〜ハートオブゴールド〜』のミスキナ・オルガ役の声も担当しています。年末の『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』では、実写パートとアニメの声の両方で南海カナミを演じました。

浜辺さんは2019年春のインタビューで、新しい世界に飛び込む怖さや不安は、2016年に上京したときのほうが強かったと話しています。高校生として東京に出てきたこの年が、仕事の上でも暮らしの上でも大きな節目だったようです。

『君の膵臓をたべたい』の山内桜良で新人賞を次々と

2017年7月28日、住野よるさんのベストセラー小説を映画にした『君の膵臓をたべたい』が公開されます。浜辺さんは主人公の山内桜良を演じ、作品とともに大きな話題になりました。明るくまっすぐな桜良の姿は、多くの人の記憶に残ったはずです。

同じ年の9月には映画『亜人』で永井慧理子役も演じています。『君の膵臓をたべたい』で第42回報知映画賞の新人賞と第41回日本アカデミー賞の新人俳優賞を、『亜人』とあわせて第30回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞の新人賞を受けました。日本インターネット映画大賞のニューフェイスブレイク賞も受けています。

2018年1月には、河本ほむらさんの漫画が原作のドラマ『賭ケグルイ』で主人公の蛇喰夢子を演じました。ギャンブルにすべてをかける夢子は、それまでの役とは大きくちがう、迫力のある役です。浜辺さんはこの作品で主演をつとめてから、ほかの現場でも「明るくなった」と言われるようになったそうです。

2018年4月には映画『となりの怪物くん』、8月には『センセイ君主』のヒロイン佐丸あゆは役も演じ、10月にはニッポン放送で初のレギュラーラジオ『浜辺美波 真夜中のシンデレラ』が始まりました。

女優ひとすじを選んだ浜辺美波さんの主演作

2018年12月、浜辺さんは高校卒業後に大学へは進まず、女優の仕事に専念する考えを明らかにしました。2019年2月に堀越高等学校を卒業しています。この春のインタビューでは、「私にとって女優は人生をかけるに値する職業だと思っているので、ずっと続けていきたい」と語っています。

そこからは主演作やヒロイン役が続きました。2019年には『映画 賭ケグルイ』、映画『アルキメデスの大戦』の尾崎鏡子役、『屍人荘の殺人』の剣崎比留子役、劇場アニメ『HELLO WORLD』の一行瑠璃役の声を担当しました。

2020年は、ドラマ『アリバイ崩し承ります』の美谷時乃役、横浜流星さんとW主演をつとめた『私たちはどうかしている』の花岡七桜役、NHKの『タリオ 復讐代行の2人』の白沢真実役と、主演ドラマが続きます。映画では『思い、思われ、ふり、ふられ』の山本朱里役、『約束のネバーランド』のエマ役で主演しました。2021年2月には第45回エランドール賞の新人賞を受けています。

2021年10月27日には、20歳の節目を記念した写真集『20』を出しました。2022年1月の『ドクターホワイト』では雪村白夜を演じ、フジテレビ系のドラマで初めて主演をつとめています。

朝ドラ『らんまん』の寿恵子と『ゴジラ-1.0』の典子

2023年は、浜辺さんの名前をさらに広い世代に届けた年になりました。春からのNHK連続テレビ小説『らんまん』で、植物学者の牧野富太郎さんをモデルにした主人公・槙野万太郎の妻、寿恵子を演じます。朝ドラへの出演は『まれ』以来8年ぶり、2度目でした。この役で第32回橋田賞の新人賞も受けています。

同じ年の3月には映画『シン・仮面ライダー』でヒロインの緑川ルリ子を演じ、11月3日公開の『ゴジラ-1.0』では大石典子を演じました。この2作で第66回ブルーリボン賞の助演女優賞を受け、第47回日本アカデミー賞では『ゴジラ-1.0』で優秀主演女優賞、『シン・仮面ライダー』で優秀助演女優賞を受けています。

2023年12月31日の『第74回NHK紅白歌合戦』では、有吉弘行さん、橋本環奈さん、高瀬耕造アナウンサーとともに司会をつとめました。

2024年以降も、映画『サイレントラブ』、主演の『もしも徳川家康が総理大臣になったら』と『六人の嘘つきな大学生』、2025年の『アンダーニンジャ』と出演が続きます。2025年秋のフジテレビのドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』では江頭樹里を演じました。

2026年の浜辺美波さん、大河の寧々と『ゴジラ-0.0』

2026年、浜辺さんは大河ドラマに初めて出演しました。1月4日から放送が始まったNHKの大河ドラマ『豊臣兄弟!』で、寧々を演じています。2月6日には主演映画『ほどなく、お別れです』も公開され、清水美空役を演じました。

そして2026年11月3日公開の映画が『ゴジラ-0.0』です。監督・脚本・VFXは山崎貴さんで、『ゴジラ-1.0』の続編にあたります。浜辺さんは敷島典子役で、前作に続いて神木隆之介さんと共演します。神木さんは前作に続いて敷島浩一役で、2人とも前作と同じ役での出演です。

仕事の外では、かなりのインドア派だと話しています。「1人の時間が一番大切」で、休日に家でマイペースに過ごすことが、がんばる力になるそうです。読書が趣味で、宮部みゆきさんや東野圭吾さんの小説、ハリー・ポッターシリーズ、『暁のヨナ』などの漫画をよく読みます。宝塚歌劇のファンで、休日にはよく観劇に出かけます。大好物は唐揚げです。

歌とダンスは10代のころから苦手だと話していて、自分の性格は決断が早いぶん、決めたらなかなか譲らない頑固なところがあるそうです。ポメラニアンの「ぽぷ」とポメプーの「こぺ」という2匹の愛犬とも暮らしています。オーディションから15年、浜辺美波さんが次にどんな役を見せてくれるのか、2026年11月3日公開の『ゴジラ-0.0』で確かめてみてください。

写真: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / CC BY 2.0 (Wikimedia Commonsより)

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