
草川拓弥さんの生い立ち、サッカー部のユニフォームで部活へ向かう途中のスカウト
2027年放送予定のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』に、荒川祐蔵役で名を連ねる草川拓弥さん。超特急の4号車「タクヤ」としてステージに立ち、主演ドラマも重ねてきた人です。そんな草川さんが芸能界に入るきっかけは、ダンスでも演技でもなく、部活へ向かう道の途中にありました。
草川さんは1994年11月24日生まれ、東京都の出身です。小学校と中学校ではサッカー部に入り、フォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダーと、いくつものポジションを経験しました。サッカーは特技にも挙げています。
中学1年生のある日、草川さんはサッカー部のユニフォーム姿で部活へ向かっていました。そこで声をかけたのが、スターダストプロモーションです。従姉妹からも勧められたことで、草川さんはその事務所に入りました。スカウトと身近な人のひと言が重なって、草川さんの芸能生活は始まりました。
『ボンビーメン』でデビュー、『告白』『花嫁のれん』と重ねた10代の現場
2008年、草川さんはドラマ『貧乏男子 ボンビーメン』第5話で俳優デビューします。演じたのは一美の兄の幼少期でした。2009年には雑誌『ニコラ』の2月号からメンズモデルの仕事も始め、同じ年に大河ドラマ『天地人』第34話で又二郎を演じています。
2010年は、出演の幅が一気に広がった年です。映画『告白』では高橋弘輝役を担当し、ドラマ『夏の恋は虹色に輝く』第1話では楠大貴の中学時代を演じました。ロッテ「爽」のCMや、flumpoolさんの「君に届け」のプロモーションビデオにも出ています。この年には事務所の若手男性俳優集団EBiDANにも加わりました。2011年には映画『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』にも出演しています。
長く関わった作品がフジテレビのドラマ『花嫁のれん』です。草川さんは神楽翔太役で、2010年の第1シリーズから2015年の第4シリーズまで出演しました。2011年には『高校生レストラン』で宮下剛を演じ、2012年の大河ドラマ『平清盛』では平宗盛の少年期を担当しています。10代のうちに大河ドラマへ2度出たことになります。ここまでの草川さんは、はっきりと俳優の道を歩いていました。
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ダンス未経験で超特急へ、3か月遅れで始まった高校2年生の挑戦
大きな転機は高校2年生のときに訪れます。事務所から「グループをやってみないか?」と提案されたのです。2012年3月7日、草川さんはメインダンサー&バックボーカルグループの超特急に新メンバーとして加わりました。活動名は「タクヤ」、担当は「4号車、筋肉担当」、イメージカラーは緑です。筋肉担当という名前は担当を決めるころに筋力トレーニングに夢中だったことから来ています。
ただ、草川さんにダンスの経験はありませんでした。ほかのメンバーより3か月遅れての参加でもあり、本人も不安を感じていたと話しています。そんな草川さんに放課後ダンスを教えたのが、同じ高校の同級生だった2号車のカイさんでした。新しい仲間のなかに、学校でも顔を合わせる相手がいたことになります。
グループの活動に集中するため、草川さんは個人の俳優活動を一時期休んでいます。子どものころから続けてきた仕事を横に置き、踊ることに向き合った時間です。それだけの覚悟がいる切りかえだったのでしょう。
『ウルトラマンギンガ』から『チェリまほ』まで、超特急と並行した俳優の仕事
やがて草川さんは超特急と俳優業を並行して進めます。2013年に始まった『ウルトラマンギンガ』では一条寺友也を演じ、2014年の『ウルトラマンギンガS』と劇場版にも同じ役で出演しました。2015年の映画『サイドライン』は超特急の全員が主演を務めた作品で、草川さんの役は伊勢信矢です。
2017年にはドラマと映画の『兄に愛されすぎて困ってます』で美丘千秋を担当し、『帰ってきた家売るオンナ』では鍵村洋一を演じました。鍵村役は2019年の『家売るオンナの逆襲』にも続いています。2019年の『同期のサクラ』では脇田草真を演じました。2017年7月には写真集『壁ドンより床ドンよりロンドン』も出しています。
2020年には『FAKE MOTION -卓球の王将-』で西郷吉之助を演じ、この役は2021年の続編と、東京ガーデンシアターの舞台『FAKE MOTION 2021 SS LIVE SHOW』にも続きました。同じ2020年の『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』では六角祐太を演じ、2022年の『チェリまほ THE MOVIE』にも続きます。2021年には『ラブコメの掟〜こじらせ女子と年下男子〜』の九条惇太、『どうせもう逃げられない』の余雄彦も演じました。草川さんは超特急の「みどりの窓口」とも呼ばれています。俳優の仕事で草川さんを知った人が、グループに興味を持つときの窓口になる役目です。
草川拓弥さん初主演の『みなと商事コインランドリー』と広がる主演作
2022年、草川さんはテレビ東京のドラマ『みなと商事コインランドリー』で湊晃を演じ、ドラマ初主演を果たしました。2008年のデビューから14年後のことです。この作品は2023年に『みなと商事コインランドリー2』へ続いています。
主演作はここから増えていきます。2022年の『デブとラブと過ちと!』では結城圭介を演じ、3時のヒロインのかなでさんとW主演を務めました。2024年の『ビジネス婚-好きになったら離婚します-』では堂ノ瀬司を演じ、菅井友香さんとW主演です。同じ年の『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』では夏目敬を担当しました。2023年には『ラストマン-全盲の捜査官-』第1話の植田明人、『SHUT UP』の宇野陽太を演じ、音楽朗読劇『アシガール』では羽木九八郎忠清として舞台にも立っています。
2025年に入ると、テレビ東京の『晩餐ブルース』で蒔田葵を演じ、2026年3月には特別編『晩餐ブルース Special』も放送されました。2025年10月からは『地獄は善意で出来ている』で高村樹を演じて主演を務め、12月には日本映画専門チャンネルの『こころ』で樋口幸平さんとW主演を務めています。こちらの役名は「私」です。映画『栄光のバックホーム』には遠藤役で出演しました。
2026年の草川拓弥さん、『俺たちバッドバーバーズ』で生きた超特急のダンス
2026年1月に始まったテレビ東京の『俺たちバッドバーバーズ』で、草川さんは中島歩さんとW主演を務めました。役は月白司です。表の顔は理容室の店主で、裏では腕っぷしの強さを生かして解決の難しいトラブルを引き受ける「裏用師」という設定です。
この役には、草川さんならではの見せ場がありました。アクション監督のRioさんの要望で、超特急でのダンサーの動きを演技に取り入れたのです。必殺技「月白ムーブ」は股関節の動きが大事で、撮影中はお風呂のあとに念入りにストレッチをしていたそうです。作品については「めちゃめちゃパンチの効いた作品で、トレンド入りを目指したいです」と語っています。
2026年はドラマの出演が続きました。『ぜんぶ、あなたのためだから』の杉浦誠、『東京P.D. 警視庁広報2係 season1』の伊澤嘉人、『LOVED ONE』の篠塚拓実、『ラストノート』の平野龍太です。映画も『殺手#4』の藤原、『モブ子の恋』の金子優也、『祝山』の小野寺淳、『死ねばいいのに』の佐久間雄也と、4本が公開されました。
植物を育て、車とサッカーを楽しむ素顔とベビーカステラの思い出
仕事の外の草川さんはどんな人なのでしょう。趣味には音楽鑑賞とゲームを挙げています。中島歩さんとの話では「お互い車が趣味で」と語っていて、車の話もしたそうです。自宅では植物を育てていて、自身の誕生日グッズで小さめの花瓶を出したこともあります。幼いころには犬を飼っていました。
サッカー好きも続いています。2024年7月9日放送の『EXITV』のPK対決では、りんたろー。さんに勝った芸能人の最初の一人として名前が刻まれました。2026年のワールドカップについては「サッカーの休暇がほしいくらいです。眠れない日々が続くので」と話しています。
同級生のメンバーによると、高校の文化祭ではベビーカステラ作りに夢中で、ダンスの出し物以外は焼き続けていたそうです。服づくりにも関わっています。2018年年始のライブツアーでは和服の衣装をプロデュースし、その後もたびたび超特急の衣装を手がけました。2024年10月には自身がプロデュースするブランド「44(シカケ)」を発表し、このブランドは2025年9月に販売を終えました。2024年4月にはフォトブック『辻褄』も出しています。弟はONE N’ ONLYのNAOYAさんで、NAOYAさんは超特急のライブで兄の姿に憧れ、同じ事務所に入りました。
15年ぶりの大河『逆賊の幕臣』へ、草川拓弥さんのこれから
次の大きな仕事は2027年放送予定の大河ドラマ『逆賊の幕臣』です。草川さんが演じる荒川祐蔵は、主人公の小栗忠順の従者です。大河ドラマへの出演は2012年の『平清盛』以来で、15年ぶりと報じられました。『平清盛』では少年期の役だった草川さんが、今度は主人公に仕える従者を演じます。
映画では2027年公開予定の『あの日、宇宙を抱きしめた。』も控えています。CMは2025年の明治安田生命保険、2026年のアンファー「スカルプDまつ毛美容液」などに続き、2026年10月14日からパルの「PAL CLOSET」にも出演しています。超特急のタクヤとしての活動と俳優の仕事を、これからも並行して進めていくことになりそうです。
2026年2月の記事で、草川さんはこう話していました。「人とのつながりを大切にして、また一つ二つ殻を破って大きく成長したい。純粋に言うともっと多くの人に自分を知ってもらいたい」。サッカー部のユニフォームで部活へ向かっていた中学生は、俳優として、超特急の4号車として、その言葉どおりに新しい役へ向かっています。
写真: Franklin Heijnen / CC BY-SA 3.0 (Wikimedia Commonsより)

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