神木隆之介さん 2歳で事務所に入った子役が『らんまん』『ゴジラ-0.0』の主演へ

神木隆之介 男性芸能人
写真: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)
神木隆之介の写真

2026年11月3日、映画『ゴジラ-0.0』が公開されました。主人公の敷島浩一を前作『ゴジラ-1.0』に続いて演じているのが神木隆之介さんです。2023年には朝ドラ『らんまん』で主演、2024年には日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』で主演と、ここ数年は大きな作品の真ん中に立ち続けています。

けれども神木さんの芸歴は、主演になってから始まったわけではありません。事務所に入ったのは2歳のとき。テレビのドラマにはじめて出たのは3歳です。子どものころから画面の中にいた人が、どうやって大人の主演俳優になっていったのか。出演作と役名を追いながら見ていきます。

神木隆之介さんは2歳で芸能界に入った

神木隆之介さんは1993年5月19日、埼玉県富士見市で生まれました。地元の富士見市立鶴瀬小学校に通い、その後は目黒日本大学中学校(当時の日出中学校)、堀越高等学校へ進んでいます。

芸能の仕事を始めたのは1995年です。子役の事務所「セントラル子供タレント」(現在のワイケーエージェント)に合格して所属し、CMでデビューしました。翌1996年12月23日には、TBSのドラマ『東京卒業』で正木立郎の幼少期役を演じ、これがドラマデビューになります。

1998年にはフジテレビの『ハッピー・マニア』に出演。1999年にはTBSの『グッドニュース』で黒沢直也役を演じ、連続ドラマのレギュラーをはじめて務めました。まだ小学校に上がる前後の年齢で、すでに撮影現場が日常になっていたことになります。

大河ドラマと『千と千尋の神隠し』の坊

2000年は、神木さんにとって出演作が一気に広がった年です。大河ドラマ『葵 徳川三代』で五郎太丸役を演じ、大河ドラマに初出演しました。同じ年にはTBSの『QUIZ』で高野生役、フジテレビの『涙をふいて』で淵上良太役と、連続ドラマへの出演も続きます。2001年には『仮面ライダーアギト』で謎の少年役も演じました。

声の仕事が始まったのもこのころです。2001年7月20日公開のスタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』で、坊の声を担当しました。これが声優デビューです。公開のとき神木さんは8歳。ジブリの大作で、子役の声が作品の大事な役を背負っていました。

2003年3月8日には、日本テレビの『シナリオ登竜門2002 沈まない骨』で河合昇太役を演じ、ドラマ初主演を果たします。同じ年にはフジテレビの『Dr.コトー診療所』で杉本竜一役、映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』ではスリ一家の長男役も演じました。

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映画初主演と2つの新人賞

2004年10月9日公開の映画『お父さんのバックドロップ』で、神木さんは下田一雄役を演じ、宇梶剛士さんとのW主演で映画初主演を果たしました。この作品で第14回日本映画批評家大賞の新人賞(南俊子賞)を受賞しています。

撮影中には、鉄道好きの神木さんらしい話も残っています。作品の年代設定では映ってはいけない小田急電鉄の車両が河原を走っていることに、神木さんが気づいて指摘したそうです。同じ2004年11月公開の『ハウルの動く城』では、マルクルの声を担当しました。

2005年には所属事務所をアミューズに移籍します。1月からの大河ドラマ『義経』では、主人公・源義経の幼いころ、牛若を演じました。そして8月6日公開の映画『妖怪大戦争』では稲生タダシ役で、はじめての単独主演を務めます。この作品で第29回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。子どものころは水泳が苦手でしたが、この映画で沼にはまる場面を演じるうちに克服したといいます。

10代で積み重ねた主演と声の仕事

2007年には、朝ドラ『どんど晴れ』に浅倉智也役で出演し、連続テレビ小説に初めて出ました。同じ年の7月からは、日本テレビの『探偵学園Q』でキュウ(連城究)役を演じ、連続ドラマで初主演を果たします。映画でも『遠くの空に消えた』の楠木亮介役、『Little DJ〜小さな恋の物語』の高野太郎役と、主演作が続きました。

2008年のフジテレビ『風のガーデン』では白鳥岳役を演じています。劇中でピアノ曲「乙女の祈り」を弾く場面があり、神木さんは数週間かけて練習し、その場面はノーカットで撮影されました。

2009年8月1日公開のアニメ映画『サマーウォーズ』では、小磯健二役で声優として初主演を務めます。2010年からはTBSの『SPEC』シリーズで一十一役を演じ、劇場版にも出演しました。同じ2010年のNHKドラマ『心の糸』では永倉明人役を演じ、2011年にはこの作品でモンテカルロ・テレビ祭の男優賞にノミネートされています。

同じ源義経を子どもと大人で演じた転機

2012年、神木さんは大河ドラマ『平清盛』で源義経を演じました。2005年の『義経』では小学5年生で牛若を演じています。作品は違っても、同じ人物の子ども時代と大人になってからの姿を、どちらも大河ドラマで演じたことになります。子役から大人の俳優へ移っていく時期を、わかりやすく示す出来事でした。

同じ2012年8月公開の映画『桐島、部活やめるってよ』では、映画部の前田涼也役で主演を務めました。2014年には映画『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』で、原作でも人気の高い瀬田宗次郎役を演じ、2021年の『るろうに剣心 最終章 The Final』でも同じ役で出演しています。

2014年にはWOWOWの連続ドラマW『東野圭吾「変身」』で成瀬純一役の主演、2015年には映画『バクマン。』で高木秋人役を佐藤健さんとのW主演で演じました。子役のイメージを残しつつ、作品ごとにまったく違う人物を引き受けるようになっていきます。

立花瀧の声で神木隆之介さんが全国に知られる

2016年8月26日公開のアニメ映画『君の名は。』で、神木さんは主人公の立花瀧の声を演じました。この役で声優アワードの主演男優賞を受賞しています。作品は大ヒットし、当時の興行収入で日本歴代4位、邦画では歴代2位を記録しました。

この結果、神木さんは少し珍しい記録を持つことになります。2021年の時点で、邦画の興行収入ランキング2位の『千と千尋の神隠し』、3位の『君の名は。』、5位の『ハウルの動く城』のすべてに声で出演していました。さらに実写映画で1位の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』にも出ています。

実写でも話題作が続きました。2017年の映画『3月のライオン』では、主人公のプロ棋士・桐山零を演じるために、プロ棋士から指導を受けています。その結果、将棋の「アマ初段免状」を授与されました。同じ年には『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』で広瀬康一役も演じています。2019年には大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で五りん役、そして舞台『キレイ〜神様と待ち合わせした女〜』でハリコナ(少年)役を演じ、はじめての舞台出演を果たしました。

朝ドラ『らんまん』から『ゴジラ-0.0』へ

2020年5月19日、デビュー25周年の記念プロジェクトを始めると発表し、6月18日にYouTubeチャンネル『リュウチューブ』を開設しました。プロジェクトのロゴは、親交のあるグラフィックデザイナーの佐藤卓さんが手がけています。2021年4月1日には、16年間所属したアミューズから、アミューズが出資する新会社「Co-LaVo」に移りました。

2022年はWOWOWの『神木隆之介の撮休』で本人役として主演し、映画『ホリック xxxHOLiC』では四月一日君尋役で主演しました。年末公開の映画『Dr.コトー診療所』では、19年前のドラマと同じ杉本竜一役を演じています。2023年6月公開の『大名倒産』でも松平小四郎役で主演を務めました。

2023年、NHK連続テレビ小説『らんまん』で主演を務めます。植物学者・牧野富太郎をモデルにした主人公、槙野万太郎の役です。同じ年の11月3日には映画『ゴジラ-1.0』が公開され、主人公の敷島浩一を演じました。2024年には日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』で鉄平と玲央の2役を演じて主演し、第112回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の主演男優賞を受賞しています。

2026年も出演作が続きました。3月にはテレビ東京のドラマ『神木隆之介』で本人役として主演。4月から6月はフジテレビの『サバ缶、宇宙へ行く』で木島真役を演じ、月9に初めて出演しました。5月15日には映画『君のクイズ』で本庄絆役、9月18日には『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が公開されています。そして11月3日公開の『ゴジラ-0.0』で、ふたたび敷島浩一を演じました。

写真と鉄道と本が好きな素顔

仕事の外での神木さんは、好きなものをはっきり言葉にする人です。趣味は写真を撮ること。もともとは鉄道が好きで電車を撮っていたのが、やがて写真そのものを好きになったそうです。撮った写真が『はなまるマーケット』の2012年アルバム大賞で最優秀賞に選ばれたこともあります。

漫画や小説、ライトノベルを読むのも好きだと公言していて、本を読むのが苦にならなくなったきっかけは、高校1年生のときに読んだ『神のみぞ知るセカイ』だと語っています。中学では卓球部、高校では軽音部に入っていました。音楽ではYOASOBIやSEKAI NO OWARIのFukaseさんの大ファンとして知られています。2021年にはゲーム「ファイナルファンタジーXIV」のアンバサダーにも就任しました。自分でもプレイしていたゲームです。

ホラー系のYouTubeやフェイクドキュメンタリーを見るのも好きで、TXQシリーズへの出演は神木さんのほうから申し出たものだといいます。大切にしているのは、ご両親から教わった三つの言葉です。「性格のかわいい人でありなさい」「真逆の意見でも一度は受け入れなさい」「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。子どものころから現場に立ってきた神木さんは、この三つを常に心に留めて行動しているそうです。坊の声から始まった神木隆之介さんの仕事は、声と実写の両方で、これからも新しい役へ続いていきます。

写真: Dick Thomas Johnson from Tokyo, Japan / CC BY 2.0 (Wikimedia Commonsより)

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